セコイア・キャピタルの概要
セコイア・キャピタルについて調べてみました。この会社のポートフォリオを通して、注目されているベンチャー企業のビジネス、サービスを調べていきたいと思います。
Apple、google、NVIDIA、zoomなど、超優良・最先端企業をポートフォリオに入れていたトップVCです。
セコイア・キャピタルは2020年3月初旬に経営者向けに「コロナウイルス:2020年のブラックスワン」という警告を出しており、経営者への影響力も甚大な存在です。コロナウイルスの感染が拡大している中、いち早くパンデミックによる影響と、検討すべき事項を示しました。
2001年、2009年の景気減速の経験から、これから起こり得る事象として、事業活動の急激な低下、サプライチェーンの混乱、出張・会議の中止・削減を挙げました。また、キャッシュ余力の確認、資金調達、売上予測、マーケティング費用、人員数、投資計画を見直す必要があると警告しました。
収束するまでの数四半期を乗り切るため、何はともあれ資金を確保し、売上、費用、設備投資を見直すよう提言していて、緊急事態への対処として的確な指針となってます。
まずはセコイア・キャピタルの創業者の経歴を眺めて、別コラムでポートフォリオの詳細を調べていければと考えてます。
創業者の略歴
セコイア・キャピタルは1972年にドン・バレンタイン(1932年6月~2019年10月)が設立しました。
ドン・バレンタインはデンマーク系の家庭に生まれ、ニューヨクで育ち、フォーダム大学で学士号を取得しました。レイセオン社、フェアチャイルドセミコンダクター社、ナショナル・セミコンダクター社を経て、セコイア・キャピタルを設立しました。「シリコン・バレーVCの祖父(grandfather of Silicon Valley venture capital)」と称されてます。
セコイア・キャピタルが設立された1972年は沖縄が日本に返還され、ミュンヘンオリンピックが開催された年です。グアムで横井さんが発見されたのもこの年です。遠い昔の話のように感じる頃、テクノロジー企業への世界的なベンチャー・キャピタルが設立されたんですね。
ドン・バレンタインが半導体の会社勤務、ナショナル・セミコンダクター社では創業メンバーということもあり、シリコン・バレー(と呼ばれる前)やテクノロジーへの知見が豊富だったようです。なお、ナショナル・セミコンダクター社は2011年に、テキサス・インスツルメンツにより65億ドルで買収されてます。
ドン・バレンタインが最初に注目した会社はアタリ社であり、ドン・バレンタインが在籍していたフェアチャイルド社のシリコンやマイクロ・プロセッサーを利用したゲームを作っていたことによります。
アタリ社はスティーブ・ジョブズが在籍したゲーム会社で、映画「スティーブ・ジョブズ」でも描写されています。appleの共同創業者スティーブ・ウォズニアックが協力してアタリ社のゲームを制作し、その報酬をスティーブ・ジョブズがピンハネしていたようです。
ポートフォリオの特徴
セコイア・キャピタルのホームページに表示される会社を眺めてみると、世界のITのインフラを担うような企業が次から次へと出てきます。
Oracle、Unity、NVIDIA、google、Apple、Instacart、Zoom、WhatsApp
超有名な会社だけでも次のような会社がありますし、少し聞いたことがある会社だと数え切れないほどあります。
DropBox、DoorDash、Auroraなど、少し聞いたことがあるような、ないような会社ですね。ほんの少しだけ紹介します。
- DropBox
オンラインストレージサービスを提供している会社です。それまで、写真、書類、動画をメールで送信していたものを、オンラインでシェアできるようにしました。小さな容量であれば無料で利用でき、大きな容量や追加機能を利用する場合には有料で利用することになります。
- DoorDash
オンラインで食品の注文・配送するプラットフォームを運営している会社です。日本ではUber Eatsや出前館の配達をよく目にしますが、アメリカのシェア1位はこの会社です。
- Aurora
自動運転システムの開発を行う会社で、複雑なAI、自動化の課題解決を行なっています。トヨタとの提携、Amazonとの提携など、最大手の企業から注目されています。共同創業者はGoogle、Waymo、Uber、Teslaの開発に携わっていました。
セコイア・キャピタルがどんな会社をポートフォリオに入れているか、注力している分野・サービスなど、調べていければと考えてます。
コメント