アンドリーセン・ホロウィッツの概要
アメリカのトップVCのアンドリーセン・ホロウィッツについて調べてみました。このVCのポートフォリオを通して、注目されているベンチャー企業を探していきたいと思います。
コンシューマー、エンタープライズ、バイオ/ヘルスケア、暗号資産、フィンテックの領域で、シード・ステージからレイター・ステージのテクノロジー企業へ注力しています。テクノロジー企業の元創業者、CEO、CTOが在籍していて、テクノロジーに精通しており、幅広いステージをポートフォリオに含んでいます。
創業者の略歴
アンドリーセン・ホロウィッツはマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが2009年に設立しました。2人の名前をとってアンドリーセン・ホロウィッツと呼ばれていますが、正式名称はAH Capital Management LLCです。
英語名でAndreessen Horowitzと書き、Aで始まりZで終わり、その間の文字数が16文字あるため、a16zと表記されることがあります。
マーク・アンドリーセンはアメリカ、アイオワ州で生まれ、イリノイ大学でコンピュータサイエンス学士号を取得しました。ベン・ホロウィッツは曽祖父母がロシアからアメリカに渡ったユダヤ系の移民の家庭に生まれ、コロンビア大学コンピュータサイエンス学士号を取得しています。
マーク・アンドリーセンらが設立したNetscape社へ1995年にベン・ホロウィッツはプロダクトマネージャーとして参加しました。Netscape社はウェブブラウザNetscape Navigatorを販売していて、マイクロソフトのinternet explorerと競合していました。Netscape Navigatorで使われていた言語がJavaScriptで、その後、色々な場所で利用されるプログラミング言語となっています。また、ウェブブラウザとウェブサーバ間の暗号化の仕組みのSSL(Secure Sockets Layer)もNetscape Navigatorで使われていました。Netscape社は1998年にAOLへ売却されました。
その後、マーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツはOpsware社を共同で設立しました。IaaS(Infrastructure as a Service)とSaaS(Software as a Service)を始めた会社の1つとされています。そして、2007年にヒューレット・パッカード社へ売却しています。
その間にもマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツはTwitterやQikなどへの投資を行なっていて、2009年にアンドリーセン・ホロウィッツを設立しました。
アンドリーセン・ホロウィッツが設立された2009年は、リーマン・ブラザーズの破綻の翌年で、2009年3月に日経平均株価が7,054円となりました。また、山形県の酒田・鶴岡を舞台とした映画「おくりびと」がアカデミー賞最優秀外国語映画賞に選出されました。
ポートフォリオの多様性
アンドリーセン・ホロウィッツのホームページでは、シード、ベンチャー&グロース、イグジットに分けられたポートフォリオが開示されています。
イグジットした会社でも、Facebook、airbnb、Robinhood、box、GitHub、Instagramなどが挙げられています。
シード・ステージのポートフォリオに含まれている会社を上から3社ほどご紹介します。
- Addi
コロンビアのボゴタと、ブラジルのサン・パウロに拠点を置くデジタル・コマースの促進を目的としたPOS型の融資および消費者金融サービスのプロバイダーです。ホームページにスペイン語とポルトガル語しか見当たらないため、詳細は読み解けてません。ユーザーが提携先の店舗で、無利子の分割払いでクレジットを利用でき、ショッピングに必要な資金を素早く、安価で調達できます。
- Aria Pharmaceuticals
治療薬のパイプラインを構築することを目指した、人工知能を用いた創薬企業の会社です。コンピューター・プラットフォームを活用して可能性のある医薬品候補を特定し、臨床試験前に機会損失を回避し、医薬品候補を臨床へと導くことで、製薬会社が難病の創薬手法を改善できます。
- Arweave
データストレージ、ブロックチェーン、サーバーレスウェブに特化したIT企業です。持続可能な基金でデータをバックアップする新しいタイプのストレージや、分散化されたウェブのパーマウェブを提供してます。
JavaScriptやSSL生み出し、また、IaaS、SaaSの販売を行なっていたテクノロジー、デジタル界を歩んできたマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが率いるベンチャー・キャピタルのポートフォリオを詳しく調べていきたいと思います。
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