Mercato(メルカート):アメリカの独立系食料品店を支援するeコマースと注文管理のオンライン・マーケットプレイス

食料品店海外企業

Mercato(メルカート)の概要、創業

2020年初頭からのコロナ禍において感染防止のために外食を控えるようになりました。そのため、スーパーマーケットや精肉店などの食料品店で食料品の売上が伸びました。

また、Uber Eatsや出前館などのデリバリーサービスが定着し、宅配をする自転車やスクーターを頻繁に見かけるようになりました。

2015年にアメリカのサンディエゴで創業されたMercato(メルカート)は、独立系の食料品店のオンライン販売を支援するサービスを提供しています。

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2019年にアメリカのトップVCのGreycroft(グレイクロフト)がメルカートのパートナーとなっています。こちらのコラムもご参考になってください。

Mercato(メルカート)は、圧倒的な競争力を持つ大手チェーン店に対抗できるように、独立系食料品店をサポートするため、eコマースと注文管理をするオンラインのマーケットプレイスを提供しています。

同社のオンラインマーケットプレイスでは、消費者が高品質な食品や特殊な食品を当日または定期的に配送することができます。Mercatoは、有料のアラカルト配送と、無制限の無料配送を提供する「Mercato Green」のサブスクリプションを提供しています。

創業者のBobby Brannigan(ボビー・ブラニガン)は、父親の独立系食料品店のオンライン化を手伝った後、2015年にメルカートを設立しました。

ボビー・ブラニガンは、父親の営む店がデジタルに対応していないことに気づき、他の多くの店も同様であると感じました。

独立系の食料品店は、簡単なウェブサイトを作っている店はあるものの、eコマースもソーシャルメディアもなく、POSシステムもないことが多かったのです。

そこに大きなビジネスチャンスがあり、大手チェーン店に対抗するために独立系の食料品店のオンライン化をサポートするソリューションに需要があると思いつきました。

メルカートが目指すものは、インスタカートのように第三者が買い物を代行するものではなく、食料品店が注文を受けて、そこで消費者と食料品店が直接接点を持つものです。

単なるテクノロジー企業というものではなく、独立系の食料品店が継続してビジネスを行えるようなテクノロジーを構築する会社を目指しています。

すなわち、Instacart、Amazon Freshなどの食料品配送サービスと提携しなくても、小規模な食料品店や専門店がオンラインで商品を提供し、デリバリーや店舗受け取りを簡単に行うことができるPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)を目指しています。

他社のテクノロジーやサービスでは、いかに早く注文を受けて、いかに早く配達をすることを目指しているように感じられます。一方で、メルカートでは、利用している食料品店が、より良いサービスを提供できるような分析のためのツールを用意しています。

注文をデジタルにすることで、消費者のニーズ、消費者のロケーション、商品の価格設定など、さまざまなデータ分析を可能にし、独立系食料品店が継続して経営できる要素を備えています。

メルカートの使い方・特徴

メルカートは次のようなステップで、アメリカで食料品の購入に利用されています。

アカウントの作成

初めて利用する場合は、ホームページの右上の「Sign-In」をクリックし、「Sign-Up」からアカウントを作成します。

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ホームページで郵便番号を入力

郵便番号の入力欄が表示されますので、そこにアメリカの郵便番号を入力することで、お気に入りのお店や新しいお店を見つけることができます。

商品の選択

1つのストアで買い物をすることもできますし、複数のストアの商品をまとめて注文することも可能です。

同じストアで以前に注文した商品を参照すると、もっと簡単に食料品を買えます。

  • マイアカウントにアクセスする
  • 注文した商品をリストから探す
  • 緑色の「再注文」ボタンをクリック

カートに入れた商品の注文の確定

  • 画面の右上の「バスケット」をクリックします。
  • 緑色の「Proceed to checkout」ボタンを選択します。
  • 住所を確認し、配送方法と配送時間を選択します。
  • 必要な情報をすべて入力したら、「Place my order」をクリックします。

デリバリー・受け取り

デリバリーしてもらうことも、店舗での受け取ることも選択できます。

注文確定時に「ローカルデリバリー」を選択し、配達時間を予約すると、提携している宅配業者が商品をデリバリーしてくれます。宅配業者が到着すると、電話またはテキストで到着を教えてくれます。

受け取りを選択した場合は、注文を確定してから予約した時間までに商品が準備されます。

なお、注文の際には、最低20ドルの注文が必要です。各ストアのミニマムの注文金額を満たしているか、バスケットで確認することができます。

無料配送の対象となるには、1加盟店につき35ドル以上の注文が必要となってきます。

おいしい料理を楽しむ

知り合いを紹介すると、次回の注文時に10ドルの割引をしてもらえます。

日本の類似会社

日本でもネットスーパーのプラットフォームや、食料品のデリバリーサービスが多数存在します。食料品店で利用できるデータ分析の機能を持たせているなど、いろいろな工夫が見られます。

  • 株式会社Diezon(ディエゾン)

「Racker」は、食品、日用品、総菜などを、近所の店からのデリバリーショッピングサービスを提供しています。特徴は、 お店の価格のままで、注文から最短2時間で配達されます。

racker |
  • ダブルフロンティア株式会社

「ツイディ」は、ネットスーパー・買物代行システムで、最短2ヶ月でネットサービスを開始できるプラットフォームを提供しています。

| ツイディ: お買い物代行サービス
ネットスーパーの紹介サイトです。

その他、少し似ている会社で、アメリカの食料品のオンライン・マーケットプレイスのGood Eggs(グッドエッグス)を紹介しておりますので、こちらもご参照ください。

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